09月
17
2015

【新居浜市9月議会】一般質問しました/井谷ゆきえ市議 (日本共産党)

【新居浜市9月議会】  2015年9月9日  本会議

【一般質問要旨】井谷ゆきえ議員(日本共産党)

1.育鵬社の歴史教科書採択問題について
(1) 生かされなかった学校現場の声
(2) 誤った歴史観を教えることに
(3) 事実をありのままに

2.子どもの医療費について
(1) 中学校卒業までの無料化を早急に
***************

【井谷ゆきえ 質問】
日本共産党の井谷ゆきえです。
「育鵬社の歴史教科書採択問題について」おたずねします。
8月12日、新居浜で、「育鵬社」の歴史教科書が初めて採択されました。
前回、4年前は、3対2で「東京書籍」。
今回は、5対0で「育鵬社」という結果で、大変驚いております。

愛媛県は、「育鵬社」を5つの自治体が採択し、大阪と並んで全国最多と、愛媛新聞で先日、報道されました。
市民の間から、不安の声が出されています。
9月7日にも、市民グループが「歴史教科書採択についての懇談の申し入れ」をしたと、聞いております。

まず第一のおたずねです。
採択の判断材料として、教育委員会は教育委員さんに、どのような資料をお渡しされたのでしょうか?
12校中10校が「東京書籍」を希望されたと聞いておりますが、なぜ、学校現場の先生方の声とは違う結果になったのでしょうか?
西条では、全員一致で「東京書籍」、今治では、前回「育鵬社」だったのが、今回「東京書籍」になりました。
新居浜とは全く違います。

これを、どうごらんになりますか?
おたずねします。

二つ目です。
「誤った歴史観」を教えることになるのではないかと、市民は危惧しております。

「太平洋戦争」を、どう見るかは、戦後の日本と世界の出発点そのものです。
戦後の国際社会は、「第二次世界大戦が日・独・伊による侵略戦争だった」という共通の認識から出発しております。
日本は、韓国併合後、満州を侵略し、かいらい国家を樹立するなどしました。
その結果、国際社会から孤立し、国際連盟を脱退。
欧米諸国との対立が決定的になっていったのです。

「育鵬社」の教科書は、「欧米諸国に追い詰められ、自存自衛のための戦争であった」と教えます。
「日本の中国侵略への制裁」という肝心な点を、隠します。
さらに、「日本軍の勝利に、東南アジアやインドの人々は、独立への希望を強く抱きました」として、「太平洋戦争」を、「アジア解放の戦争」と教えます。

しかし、日本は「アジア解放」のためではなく、アジアを欧米諸国に代わって支配するために、侵略したのです。
「アジア解放」が偽りであったことは、満州支配、中国支配、東南アジアでの数々の行為が示しております。
その結果、2000万人のアジアの人々の命、300万人を超える日本国民の命を奪うという、惨たんたるものとなりました。

日本は、終戦を迎えるにあたって、ポツダム宣言を受入れました。
ポツダム宣言には、日本の戦争が、世界征服を目的とする戦争だった、つまり、侵略戦争であったという明瞭な国際的判定があり、それを受け入れるところから「日本の戦後」が始まりました。
しかし、「育鵬社」の教科書は、「侵略」という言葉をいっさい使っておりません。
「侵略」の事実を、いっさい認めない立場であります。
誤った歴史観を教えることになりませんか?

三つ目です。
子どもたちが将来、国際社会に出て行った時、これらの事実を知らないという恐ろしさ、「正しい戦争をした」と思い込んだ子どもが、大人になって、アジアの人たちと仲良くやっていけるでしょうか?
事実を教えることこそが、なによりも大切ではないでしょうか。

次に、子どもの医療費無料化についておたずねします。
2009年に群馬県で、「中学卒業まで完全無料化」が実現しました。
2012年、福島県で「18歳以下の無料化」を実現しました。
2013年現在で、全市区町村のうち57%にあたる988自治体で、「中学卒業までの助成」を実施しております。
お隣の四国中央市は、来月10月から、「入院・通院とも中学卒業まで」無料になります。
新居浜でも、ぜひ、早急に実施すべきではないでしょうか?

費用は、中学校の歯科外来で1000万円ほどと聞いております。
これは、すぐにも実現できる金額ではありませんか?
「段階的に、まずは中学校の歯科外来から」と平成26年に答弁されております。
その後のご検討は、どうなっているのでしょうか?
おたずねいたします。


【石川市長 答弁】
井谷議員さんのご質問にお答えいたします。
子どもの医療費についてでございます。
「中学校卒業までの無料化を早急に」ということでございますが、本市における子ども医療費助成につきましては、平成25年4月から「中学校卒業までの入院にかかる医療費」、さらに、平成26年4月からは「小学校卒業までの歯科外来にかかる医療費」について助成を拡大するなど、県内他市の中では、先進的に取り組んでいるところでございます。

現在、全国の半数以上の自治体が「中学校卒業までの外来にかかる医療費の助成」を実施しており、6月の全国市長会議においても、この「子ども医療費の助成」については、本来であれば、人口減少あるいは少子化対策ということで、「国の責任で実施すべきである」との提言を盛り込んだ「少子化対策・子育て支援に関する特別提言」を決議し、政府、全国会議員及び関係府省に要請したところでございます。

本市におきましても、子どもが安全に安心して健全に育成される環境を整えることは、子育て世帯に対する支援策として重要であることは認識をいたしておりますが、性急に推進することにより、地域医療、小児科医療が抱える問題の悪化につながる恐れがありますことから、医師会等の関係機関とも十分協議を行い、医療体制にかかる諸問題の解決をはかり、慎重に助成の拡大に向けて検討を進めているところでございます。

現時点では、見通しや時期をお示しすることはできませんが、今年10月から中学卒業までの医療費助成を予定している四国中央市の実施状況や県内他市の動向にも十分注視し、財政状況などを勘案しながら、医療費助成の拡充を段階的に行うのか、一気に中学校卒業までとするのかも含め、子どもが健康で安心して子育てのできる環境の実現に向けて、引き続き検討を進めてまいります。


【阿部教育長 答弁】
井谷さんのご質問にお答えいたします。
「育鵬社の歴史教科書採択について」でございます。
まず、「採択の判断材料として教育委員にどのような資料を準備したのか」についてでございます。

教育委員に用意した資料は5月下旬に、各委員に教科書見本を配布しました。
その後、8月12日に開かれた教育委員会定例会において、調査員の調査結果、学校の評価、保護者・市民の意見、採択委員会の所見等をまとめた、「平成28年度使用中学校教科用図書の調査結果の総括」、愛媛県教育委員会から送付された「平成28年度使用義務教育諸学校教科用図書の採択に関する採択基準及び選定資料」でございます。

次に、「学校現場の先生の希望とは違う結果になったのではないか」についてでございます。
7月24日に開催された採択委員会において、学校現場の先生の中から委嘱された調査員が約1ヵ月間、専門的に調査・研究した調査結果をもとに、保護者・市民の声や、学校現場の評価を踏まえ審議し、8月12日の定例教育委員会において公開した中で、採択委員会の報告等をもとに総合的に検討し採択を行いましたので、現場の先生の声は反映されているものと考えております。

次に、「西条市、今治市とは違う採択結果になったことについて」でございます。
教科書採択の権限は公立学校で使用される教科書については、その学校を設置する市町村の教育委員会にあると法律に規定されております。
県下各自治体の教育委員会において、専門的調査研究、慎重な審議を経て採択されたものであり、本市においても採択委員会の報告を受け、教育委員会で慎重に審議を重ねたもので、本市の子どもたちに最も適した教科書が採択されたものと考えております。

次に、「歴史観について」でございます。
今回、採択の対象となった教科書は、すべて文部科学省の検定に合格しており、「改正教育基本法」や「新学習指導要領」の趣旨が反映されたものでございます。
したがいまして、「誤った歴史観」を教えるものとは、考えておりません。

【井谷 再質問】
採択委員さんと調査委員さんは、だれがどのようにして決めるのでしょうか?

【阿部教育長 答弁】
井谷議員さんの再質問にお答えいたします。
採択委員会の委員構成についてについてだと思います。
「教科用図書採択委員会」の委員につきましては、「新居浜市教科用図書採択委員会設置要綱」第三条の規定により、小中学校の校長及び教員の代表から3名、小中学校の保護者の代表から3名、学識経験者1名、教育委員会事務局の職員から3名、計10名の構成になってます。

【井谷 再質問】
教育長さんと教育委員長さんは、4年前は、「東京書籍」を推されました。
今回、なぜ「育鵬社」に変えられたのでしょうか?
おたずねします。

【阿部教育長 答弁】
井谷議員さんの再質問にお答えいたします。
前回23年の時の採択と今回の採択で、教育長としてなぜ変わったのか?という質問だと思います。

まず、今回8つの教科書が出されました。
で、それすべて全部、国も県も「適合している」という報告がありました。
そのような中で、私自身は、「自分が生まれた郷土と国に、その文化と歴史に共感を持てる健全な教科書を選びたい」というふうなことをまず考えました。

そして、いま自分たちがあるのは、自分の親や、またその親があってのことです。
また日本の文化も、それを築いた人たちがおっての今の文化だと思ってます。
そういうふうなことから、やはり、父母を大切にし、家族を愛し、故郷を愛する。
その子どもを育てることによって、さらに、他国の人々や、またそういう人に対する思いも出ると思います。
そのようなことから、教科書を選ぶ基準として、私は今回、「育鵬社」を選びました。
といいますのは、平成23年の時の「育鵬社」教科書の内容と、今回の教科書の内容が、違ってました。
以前、私自身、疑問に思ったことがありました。
しかし今回、それが訂正されていたこと、そして、23年度の時にたとえばということで、やはり、新居浜の子ども、愛媛の子どもを育てる上で、せめて正岡子規ぐらいの名前は、小学生や中学生に伝えたい、しかし「東京書籍」にはそれが出てこない。
やはり、愛媛に住んでいるものとして、愛媛を愛する子どもということを言いますと、やはり正岡子規は欠くことができない歴史的な人だと思っています。
そのようなことと、23年度の時と今との違いです。
両方を比較した結果、今回は私は選びました。

【井谷 再質問】
今治の教育長さんは、「現場の声を大切にしたい」と言って「東京書籍」を推されたそうですが、新居浜は、「現場の声を聞く」という点については、どういう姿勢で、今回採択にあたられたのでしょうか?
また、採択の前の7月の末、市民団体の申し入れに対して、面会をお断りになったと聞いていますが、どうしてでしょうか?
「市民の声は聞く必要ない」というようなことでしょうか?

【阿部教育長 答弁】
井谷議員さんの再質問にお答えいたします。
今治の教育長さんのお話が出てましたが、23年は、今治と新居浜が逆転してました。
それは、今治には今治の考え方があってやっとることで、私は今治の事に対してまで言うつもりはありません。
私の考えは、先ほど述べたとおりです。

次に、「市民の意見は聞かないのか?」という。
先ほど答弁の中にも、答えたと思いますが、市民からの教科書展示時の意見が、市内から11通、不明の分が1通、また、「育鵬社の教科書を採択してほしい」というのが3通。
「育鵬社の歴史教科書を採択しないように」というのも3通。
「育鵬社の歴史・公民教科書を採択してほしい」いうのが3通。
「育鵬社の歴史・公民教科書を採択しないように」というのが2通。
「自由社・育鵬社の教科書を採択しないように」というのが1通。
そのようなことで、12通の意見がありました。

そういうふうな形のものは、全部、教育委員にも文章については全部渡しております。
ですから、私自身も、その意見書を全部読みました。
そのようなことから、今回、自分自身の気持ちをするために採択前に、各個々の意見については、「団体による意見」は聞きませんでした。
賛成する側も反対する側も、聞きませんでした。
そのようなことを、お分かりいただきたいと思います。

【井谷 再質問】
「過去の戦争」を、どう教えるかについての政府の公式の立場は、宮沢喜一官房長官談話(1982年)によって、国内外に示されております。

つまり、第1に、アジアの国々に、多大の苦痛と損害を与えたことを二度と繰り返してはならないとの反省と決意が、日本の変わらぬ立場である。
第2に、こうした立場は、教科書検定にあたっても尊重される。
そこから外れ、アジア各国から批判されるような教科書は、政府の責任で是正するということを表明しております。
宮沢喜一官房長官談話は、現在の第二次安倍政権のもとでも否定されてはおりません。
この談話の発表以降、談話を否定するようなものは出されていませんと、昨年5月、文部科学委員会で文科省の局長が答弁しております。
政府の公式の立場にも反している「育鵬社」の教科書だと思いますが、本当に採択をしていいのかと思います。

未来の社会の主人公となる子どもたちが、アジアと友好関係を築いていくために、どのような歴史を学ぶ必要があるか、私たち大人がしっかりと考えなければいけないと、市民のみなさんも思っております。

「育鵬社版」は、「侵略戦争」とは決して認めない教科書ですので、これから、参考資料として補助教材による補完も必要じゃないかと思います。
この点のご答弁を求めます。

【阿部教育長 答弁】
井谷議員さんの再質問にお答えいたします。
宮沢幹事長の考え方、意見というふうなことを言われたんですが、もし国がそれを推進しとると、そしたら、今回出されている8つの教科書も、やっぱり「育鵬社」がおかしければ国は認めないんじゃないかなと思います。

文部科学省が「育鵬社」の教科書を認めていると。
愛媛県も県教育委員会の指示としても認めているというふうなことから、それを妥当にとるんじゃないかなと思ってます。
戦争を推進しとるじゃというような「育鵬社」の教科書は、そういうふうには私には読み取れませんでした。

【井谷 再質問】
「アジア解放の戦争」だとか「自存自衛の戦争」だというふうに書いているのですが、「侵略戦争であった」というふうには、お認めにはならないんでしょうか?
教育長さんは。

【阿部教育長 答弁】
井谷議員さんの質問にお答えいたします。
「自存自衛の」ということを認めないのか、という。
あの教科書に書いている通りです。

【井谷 再質問】
「日本が侵略戦争をした」というふうには、お考えにはならないんでしょうか?

【阿部教育長 答弁】
井谷議員さんの再質問にお答えいたします。
それに答える前に、教科書を読んでのことを聞いとんのか、私自身の意見を聞いとんのか、どちらでしょうか?

**************(暫時休憩)************

【阿部教育長 反問】
井谷市議さんの質問に対して、本を読んでの「侵略」なのか、個人の考えなのか、どちらの意図かわかりませんので、反問します。

【井谷 答弁】
すみません、もう一回言ってください。

【阿部教育長 反問】
井谷議員さんの質問が、「育鵬社」の教科書を呼んで「侵略」ということを思うのか、それとも、自分の阿部義澄個人の「侵略しとる」というようなことを聞かれとんのか、どちらでしょうか?

【井谷 答弁】
「育鵬社」の教科書には、「侵略」という言葉がいっさい使われていないので、「侵略」というふうには認めていないのではないかというふうに思うのですが、教育長さんはどのようにお考えでしょうか?
教育長さんにお聞きします。

【阿部教育長 答弁】
井谷議員さんの再質問にお答えいたします。
教科書には「侵略」という文字は、なかったと思います。
しかし、先ほど井谷議員さんに言われたように、国としては「侵略」という宮沢官房長官が言うたというふうなことがあれば、「侵略があった」というふうにとらえます。

【井谷 再質問】
「侵略」だというふうに、「侵略をした」という教科書を、選ばれたということですね。

1985年のワイツゼッカー 
http://www.huffingtonpost.jp/kiyoshi-hasaba/weizsacker-abe_b_6675212.html
元ドイツ大統領の演説ですが、「過去に目を閉ざす者は、現在に対してもやはり盲目となる」という言葉があります。

たとえ、過去に誤ったことをしたとしても、子どもたちに真実の歴史を教えてほしい。
そのための歴史教科書を採択してほしい。
これが、市民の願いです。

以上の点からも、教科書の採択の是非について、再検討の必要があると思いますが、この点について、お考えをお聞きします。

【教育長 答弁】
井谷議員さんの再質問にお答えいたします。
1983年のハイゼッカー大統領の言葉、私自身も教えられた言葉です。
「人の歩みは歴史を振り返ることによって、いくんだ」というふうな考え方。
私自身も一緒です。

そのようなことから、今回選んだ教科書についても、新居浜市が取り組んでいる「ふるさと学習」のもとになるものだと思ってます。

【井谷 再質問】
再検討のお考えというのは、いかがでしょうか?

【阿部教育長 答弁】
井谷市議さんの再質問にお答えいたします。
再度、委員会を開いて、というふうなことだと思いますが、8月12日に開いたのは、法的にもとづいてやってます。
なにも瑕疵(かし)があったとは思っておりません。
それぞれの意見、全部、言ってのことですので、再審議じゃのいうことは、ありません。

【井谷 再質問】
参考資料として、補助教材による補完ということに関してはいかがでしょうか?

【阿部教育長 答弁】
井谷議員さんの再質問にお答えいたします。
「育鵬社」の教科書を使って、補助教材としてどういうふうなものを使うか、という。
補助教材につきましては、各学校が、使うものを教育委員会に申請するようになってます。
補助教材にも、そういうすべてひとつの決まりがありますので、それにもとづいて。
その補助教材は、教育委員会から指定するものじゃなくて、学校が選んでくる。
それを教育委員会として認めるかどうかにつながってきます。

【井谷 要望】
やはり、子どもたちには本当に、「真実の歴史」を教えてほしい。
そのための教科書の採択を、ということで、本当に今回、残念に思いました。
現場の先生方の声を大切にする、市民のみなさんの声を大切にする、この点を強くお願いいしまして、終わりにします。
ありがとうございました。

************
※以上は要旨です。正式な議事録は後日、新居浜市ホームページでごらんになれます。

 

 



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